北畠親房が詠んだ「さきだてし心もよしやなかなかに憂き世のことを思ひ忘れて」という和歌が悲痛すぎて辛いです。
子(=顕家)に先立たれた悲しみで、一時ではあるもののこの世の中の憂さを忘れることができるものだ(『吉野拾遺』)
豪胆で直情的で頼りになると評判の赤入道こと山名宗全ですが、彼が詠んだ和歌がかなり乙女でこれが可愛い。「星合の頼む夕べを待ちすぎて床のひとりゐ夜半ぞ更けゆく」
一年に一度の逢瀬を心待ちにしている棚織のように、貴方を一人待ち続けて夜が更けていくことであるよ……。
kawaii
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